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旅行ガイドとは言えません クリスマス・正月休暇を前に、どこかに行きたいな、と思って、装丁とタイトルを見て買いました。 まぁ、アジア南東部の熱帯・亜熱帯地域で、プールのあるホテルに泊まればそれでリゾート気分になれる人もたくさんいるし、そういう人をもターゲットにしてビジネスをするのは、商売人としては正しい態度だと思うので、慣れない人でもアクセスしやすい都市部のホテルの記述を多少混ぜるのはやむをえないのでしょう。それにしてもずいぶん都市部の記述が多いような気がしますが。 問題は、この本には、複数の旅行先、宿泊先から客観的にどこかを選ぶために必要なデータ、具体的には、ホテルの設備、料金、客層(これがバカになりません)、部屋の住み心地にいたるまで、客観的な記述は、定量的なものや定性的なものも見つけるのが困難な点です。写真も綺麗ですが、静物画のような写真が多く、ホテルの居住感を描写する写真にはなっていません。 したがって、この本を読んでも、どこに旅行に行って、どのホテルにしようかということを考えるのは困難です。それぞれ記載されているホテルへの憧れは喚起されますが、自分がそこに行くべきかどうかという判断をすることはできません。記述されているのは、主観的な幸せ感と、従業員のホスピタリティによってプリンセス気分になれるという自我肥大気味の贅沢感です(そういう意味ではこの本の副題は正しいのか?)。しかし、エッセイや小説にしてはイマジネーションに欠けますし、ガイドブックとしては先述のとおりあまりにも客観性に欠けます。 旅行ガイドとして買うなら、ホテルガイドであっても、他にもっと優れた本があります。南国のプリンセス気分への憧れがある人が、夢見気分になりたいときのみお勧めします。
この本で表現したい「リゾート」とは? 「アジアンリゾート」というタイトルなのに、リゾート以外のホテル(商業都市のシティホテル)の掲載が大変多いです。例えば香港のペニンシュラや、クアラルンプールのリッツカールトン等は、どうしたら「リゾート」であると認められるのでしょうか。この本独自の「リゾートという概念」があるならともかく、そのような記述も見つけることが出来ませんでした。ちなみに、掲載されている29軒のうち、都市部にある"非"リゾートホテルの数は12件、全体の4割にあたります。 掲載されているリゾートホテルは、村瀬氏のこれまでの著作のみならず、女性誌・旅行誌などで多数取り上げられ、日本人になじみがあるホテルばかりです。この本での紹介文は、ホテルレポートというより、ホテルを舞台にしたハーレクイン的ストーリーが多いので、ガイドブックとしての購入はお勧めできません。逆に、ホテルが舞台の、ヒロインが白人男性にモテモテになるようなラブロマンス掌編(短編より短い)が読みたい人には薦めます。 しかし単行本も持っているのですが、今回の文庫化に際してのチェックが甘く、単行本時代の明らかな誤字(例えばパンコールラウトのスペルetc)が直っていないなどの点にも、せっかくのハーレクイン気分を害され、がっかりさせられました。
誠に残念ながら、ホテルデータとしては使えませんね シンガポール在住のキャシーと申します。 一読した感想としては、素人の私にも、ホテルのデータが間違い、 もしくは、データが古い個所が、多い事が気に掛かりました。 書誌を見ないで書いておりますが、10年以上前に刊行された 単行本を、改定しないまま文庫化したのでは?。と思います。 否定的な感想で残念なのですが、リゾートホテルのデータブック として利用する事は避けた方が無難と言わざるを得ません。
著者は本当にホテル好き? まったく看板に偽り有りですね。 シティホテルをリゾートホテルと偽って紹介するとは開いた口が塞がりません。 KLのリッツ、HKのペニンシュラが「リゾートホテル」でしょうか? 拝見したところ、紹介されたホテルの約半分が「シティホテル」です。 これではリゾートホテル情報を求めて購入した読者のみならず、 紹介されたホテル自体を馬鹿にしているとしか思えません。 著者はホテル好きを自称し、ホテル愛好団体の幹事を勤めているそうですが、 他の著作やご自身が管理する掲示板を通じて感じていた、 著者の「ホテル好き」というスタンスが、単なるポーズ、 仕事のネタに過ぎないんだという印象が確証に変わりました。 残念なことですが。
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